地震のない国
地震、津波、火山の噴火、台風や豪雨に伴う洪水や土砂災害・・・自然災害の多い国、日本。物心ついた時から「東海地震(南海トラフ地震)がいつ来てもおかしくない」と言われてきました。耳タコです。とはいえ現在に至るまで起こっていないので、もはや来る来る詐欺とまで思ってますが、来てほしくはないので実際ありがたいです。
幸い生まれ育った地域は大地震には見舞われてはいないものの、小さな地震は日常的にあり、小学生の頃から地震に対する避難訓練を頻繁に行ってきました。机の下に隠れる、防災頭巾を被って校庭に移動する、校長先生に「全員が並び終わり静かになるまで15分かかりました」と言われるまでが訓練。
そして阪神大震災、東日本大震災が起こりました。大地震、火災、大きな津波被害。テレビを通してですが人間が人生を懸けて作り上げたものが一瞬にしてゼロになる場面を目にして自然への驚異を感じ、いつ来てもおかしくないと言われる南海トラフ地震に対して恐怖を覚えました。いつ来るかわからない災害に備えることしかできない人間とはなんと無力なことか。人災と違って責める相手がいないのが自然災害です。
前置きが長くなりましたが、そう、ドイツは地震がほぼゼロの国だそうです。洪水などの自然災害はそれなりにあるようですが、多数の人間が一度に亡くなるような大きな災害は稀だとか。
かつてアフリカ人とブラジル人とこんな会話をしました。
私:日本は自然災害で多くの人が亡くなるんだよ
ア:アフリカはHIVやマラリアなど病気で亡くなる人が多いよ
ブ:ブラジルは人が人を殺す事件が日常茶飯事
全員:どこの国も異なる死因で人口の均衡が保たれてるってことかな~
戦争や紛争で命を落とす国もあります。もしもここにドイツ人が加わったら・・・
ド:ドイツは医療も発達してるし、銃社会じゃないから治安もそれなりに安定してるし、自然災害も少ないよ
ってなるのでは。ドイツしか勝たないんじゃ?実際にドイツに来て、地震がない国なんだなあと実感するのはなんといっても家の中の収納とインテリア。
積むよねぇ
地震がある日本でも積んでるといえば積んでますが、食器棚に皿を積んだとしても扉を閉めて開かないように工夫するだとか、棚が倒れないよう対策を施したりだとか、知恵を働かせてると思うんです。備えよ常にの精神。そういうのが一切ないです。ワインやウイスキーのボトルがインテリアとして無造作に飾られていたり、扉のない棚に皿が積まれていたり、床から天井まで本がびっしり入った固定されていない本棚があったり。クローゼットも扉がない率が高いです。見せる収納が主流なんでしょうか。
ガラスのボトルや本が大量に降ってきて棚が倒れ生き埋めになる場面
がありありと想像できてしまう日本人 is わたし。加えて私のようなどんくさい人間は日常的に棚にぶつかったり足をひっけたりしがちなので地震がなくても人為的にモノを落とす気しかしない収納が多くて日々ひやひやしています。
ドイツに来て自分の身に起こる地震の心配はなくなったかもしれません、でも家族や友人が日本に住んでいることを思うと自然災害は決して他人事ではないです。どうか南海トラフ地震が来ませんように。