のらり、そしてくらり。

国際結婚により思いもよらず人生がドイツに不時着した日本人妻の奮闘記。

ドイツの夏

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日本の梅雨が明けるか明けないかくらいの時期、7月下旬にドイツ入りしました。現在住んでいるのはドイツの北西部 (Nordrhein-Westfalen州) 、緯度は北海道よりも北で樺太中央部とほぼ同じくらいの位置らしいです。「樺太」なんて字面からして寒い…

 

8月、日本は梅雨が明け本格的に夏入り。その頃ドイツはさほど暑くなく、朝晩は肌寒いほどで、2020年は私に夏は来ないんだなあ、うまいことスキップしたなあとぼんやり思うなどしていました。これまでアフリカ、オーストラリア、ブラジルと南半球で他人よりちょっと多めに夏を過ごしてきたので帳尻合わせだとのんきに思っていたほどです。

 

8月半ば、ドイツ、本気を出すの巻

 

日本が連日「猛暑日」「熱中症に注意」「原則運動禁止」などと報道し、40度を超える地域も出ていたその頃、ドイツでも日中の最高気温は37度、夜間も30度以上の日々が続き晴れて私もドイツで夏を感じるに至りました。夏、スキップできてませんでした。

 

ここでドイツの夏と日本の夏の違いを私の独断と偏見で…

 

①湿度

②対策

③期間

 

この3つです。

 

日本は湿度が高く纏わり付くような暑さですが、ドイツは湿度が低いためベタつきません。木陰に入れば心地よい風が吹き汗もすっと引きます。刺さるような日差しは共通ですが、サウナの中にいるような日本の夏の方が大分過酷なのは間違いないです。

 

暑さの種類が違うので対策が全く異なります。エアコンなくしては死にかねない日本の夏に反してドイツの一般家庭にはエアコンがありません。家庭のエアコン普及率は3%ほどと聞きました。公共交通機関(トラムやバス)、小さな商店にもエアコンはなく、窓を開ける程度の対策。逆に窓を開けると熱い空気が入ってくるから開けるなという注意も受けたので、そこは臨機応変でしょう。屋内は日陰にあたるので締め切った方がひんやり感を保てることもあるのでしょう。ちなみに扇風機の普及率も体感ではそんなに高くなさそうです。暑さに対しての対策はほぼなしと言えるのでは。冷感グッズなどは皆無です。

 

それもそのはず、確かに暑くて不快な日もありながらドイツの夏は日本の夏に比べて超短期間で去っていきます。一週間も我慢すれば気温はぐっと下がるので、エアコンに頼らずともやせ我慢で乗り切れそうです。現に8月下旬の今、既に秋の気候となっています。今週の天気予報では最高気温23度、最低気温11度、朝晩は寒いです。

 

日本の「夏の風物詩」のようなものに一切触れられない夏。そういう意味で日本の夏が恋しくもあります。日本にいたらいたで暑い暑いと文句を言う日々なのですが、それもまた夏の醍醐味。

 

日本の夏、ブラジルの夏、オーストラリアの夏、アフリカ南部の夏、北アメリカの夏、数々の夏を経験し、そこへヨーロッパの夏が加わりました。経験はコレクション。

 

樺太中央とほぼ同じくらいの緯度となれば注目すべきは夏の暑さより冬の寒さでしょう。まもなく冬が到来し、その後真冬が襲ってきます。一年の半分ほどは冬、そして冬の間は雨が多くどんよりした天気が多いと聞いているので、心底警戒しています。寒さは苦手です。北アメリカの冬を経験しましたが、no more と思った記憶しかありません。どうなることでしょう。